Works

「RE-SOULEな場づくり」 ベトナム ハロンの丘プロジェクト

前のスライドへ
次のスライドへ

「金銭消費型」から「時間消費型」へ

休日のレジャーといえば、旅行、スポーツ、ショッピングなどが定番ですが、最近ではいずれも華美で豪華な施設の人気が低迷しています。オープン当初はそこそこ混雑するものの、一度は訪れても二回目以降にリピートしない利用者が増えています。10 年ほど前までの観光・レジャー・娯楽業界は、消費者に豪華な空間を提供することで多くの来場客を集め、客単価の高いビジネスをすることができてきましたが、現在ではその方程式が崩れてしいます。

一方、時間制の料金体系の複合型レジャー施設が固定客を掴んでいます。サービスや遊具の利用回数に応じて料金が課金されるのでなく、時間内であれば遊び放題で楽しめるシステムが若者やファミリー層を中心に人気を集めています。

このような新業態は「時間消費型」のサービスとして、レジャー施設に限らず、様々な分野のビジネスモデルを変革させる可能性を秘めています。従来は商品やサービスの数に対して課金するのが商売の基本でしたが、時間消費型の業態では「有意義な時間を提供する」ことにより、その時間料金を利用者からいただくという仕組みです。特別に豪華なサービスがなくても、落ち着ける空間で満足した時間を過ごせるのならば、消費者はその時間に対して対価を支払うでしょう。現代人は「充実した時間」を過ごすことに渇望していることから、その心の隙間を埋められる時間消費型のサービスには商機が見込めます。